癌と遺伝

癌は遺伝する?あまり語られない癌と遺伝の関係について

癌と遺伝

遺伝

 

血縁者の中から癌患者が出ると多くの人は悲しみに包まれますが、一通り悲しんだ後に出てくるのが「もしや自分も将来癌になるのでは・・・?」という不安です。

 

これは昔からある癌は遺伝する・癌は家系によってなりやすいorなりにくいがある、という通説に由来しています。

 

この話、実際のところどうなのでしょうか?

 

ここではそんな癌と遺伝の関係についてお話したいと思います。

 

癌は遺伝する?

まず最初に結論から書くと癌と遺伝はほとんど関係ありません。

 

これは癌が発生する仕組みを理解していれば簡単な話です。癌は人が生まれてから現在まで何十年もの間に積みあがった要因を経て、結果的に細胞のコピーミスで引き起こされる病気です。

 

つまり、癌という病気自体がそもそも外部要因ありきなんです。

 

現在、日本癌学会によって遺伝による癌と認められているのは全体の1パーセント以下。遺伝性のがんとしてよく知られている網膜芽細胞腫でも、それを発症する割合は15000〜16000人に一人(0.006%)と非常に低い確率です。

 

網膜芽細胞腫について

 

網膜芽細胞腫とは眼球の網膜に腫瘍ができて視力が低下する病気です。乳児に多いのですが、早期治療を行えば命に係わることは滅多になく、現に9割以上の患者さんが医療後5年以降も生存しています。

 

参考:網膜芽細胞腫(国立がん研究センター)

 

そのため、自分の家系から癌患者が出たからといって「次は自分かも・・・」と心配する必要はほとんどない、といっていいでしょう。

 

 

遺伝性の癌の種類

しかし、99%遺伝は関係ないとはいっても絶対とは言い切れないのが癌の怖い所。
ここでは遺伝する可能性がある癌を挙げて説明します。

 

  • 大腸癌
  • 内分泌系(ホルモンを作る臓器)の腫瘍
  • 乳癌・卵巣癌
  • 皮膚癌
  • 骨軟部肉腫
  • 脳腫瘍
  • 泌尿器癌
  • 眼の癌

 

人間が生まれつき持っている癌抑圧遺伝子に何かしらの異常があると、上記の癌は遺伝する可能性があると言われています。

 

そもそも、わたしたちの体の中にある細胞は父親と母親の二つの遺伝子から成立しています。

 

自動車のタイヤ(前輪と後輪、右輪と左輪)をイメージしてもらえば分かりやすいでしょうか。これらは、どちらかのタイヤが壊れていたとすればブレーキは片方しか効かないので事故に遭う確率も飛躍的に高まります。

 

自動車

 

それと同じで、細胞も両親のどちらかの遺伝子が欠損or不良を起こしてれば癌にかかるリスクも上がってしまう、というわけです。


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