病院で処方される薬の量や薬局の数が多いのはなぜ!?

【医療の闇】病院で処方される薬の量や薬局の数が多いのはなぜ!?

病院で処方される薬の量が多いのはなぜ?

「こんなにたくさんの薬を飲んで大丈夫???」

 

調剤薬局で受け取った大量の薬を見たら、誰しもこんな疑問を抱くと思います。

 

ところが、医者自身も「こんなにたくさんの薬を飲んで大丈夫かな?」と思いながら処方等を書いていたとしたら、あなたはどう思いますか?

 

「ちょっと待って!?」と言いたくなるはずです。

 

でも、そんなことが現実に起こっているとしたら……

 

戦後の日本の医療はどんどん専門分野に特化する形になっていきました。

 

その証拠に昔は大学病院でも内科といえば1つしかありませんでしたが、現代では

 

  • 循環器内科
  • 消化器内科
  • 呼吸器内科
  • 腎臓内科

 

......といったように事細かに細分化されています(実際はもっとありますね)

 

もちろん医療が細かく分化することでもちろメリットもありますが、最近では実はデメリットの方が大きいのではないか?という疑問の声も上がっているほどです。

 

それは医者自身が自分で開業してみて初めてわかる事実かもしれません。

 

医者はどの科を名乗ってもいい

たとえば大学病院で循環器を専門としていた医者が自分でクリニックを開業するという場合、循環器だけでは流行らないという理由で「循環器科・内科・小児科」などと複数の科を看板に掲げることがよくあるそうです。

 

「循環器が専門で、内科全般と小児科も診ます」 ということです。

 

あるいは外科を専門にやってきた医者が、開業の際に外科では患者さんがあまり来ないからという理由で、内科や小児科、または耳鼻科を看板に掲げる事例もあります。

 

「外科が専門なのに内科や小児科をやってもいいの?」と疑問を持つかもしれませんが、これは何もインチキというわけではありません。

 

実はこの国では医師免許さえ所持していれば、(麻酔科を除いて)どの科を名乗っても問題ないんです。

 

医者がどの科を名乗っても良い理由

そもそも大学の医学部では全科を履修しなければなりません。

 

1科目でも落とすと卒業できないんです。

 

たとえ「将来自分は耳鼻眠眠科になるんだ!」と決めている医者の卵でも、眼科も内科も外科も産婦人科もすべて履修してすべての試験に受からなければ進級も卒業もできません。

 

国家試験もいまは、すべての科日を取り混ぜた総合問題形式で出題されています。

 

つまり、医学部を卒業して医師国家試験に受かって医師免許を取った人……世間でいうところのお医者さんは、医学全般の知識をしっかり有しているため、開業時には専門以外の科を堂々と名乗ることも合法なのです。

 

ただし、自分の専門以外の分野はやはり至らない点があるのはある意味当然でしょう。(プロ野球選手がいきなりサッカー選手に転向しても上手くプレーするのは無理ですよね)

 

ですから、循環器専門の開業医のところに消化器や呼吸器の患者さんが来たら、消化器・呼吸器専門のお医者さんよりかは詳しく診ることはできないわけです。

 

しかし、そうは言っても、「実は私、胃腸のことは苦手でして…」なんて、患者さんに面と向かって言うことは医者なら絶対に許されません。

 

かと言って実力も無いのに適当な診断を下してしまえば重大問題に繋がるリスクもあるので、お医者さん愛用の医学専門書を開いて患者にマッチした治療法を調べたり処方薬を決めたりするんです。

 

このハンドブックには一般的な病症に始まり治療法や薬の名前なども書いてあるので、心強いのですが、標準的な治療で推奨されているお薬は、ほとんどがどんな病気に対して2種類〜3種類ほどあるのが普通です。

 

そうすると何が起きるんでしょうか?

 

病院が薬を患者に沢山出す理由

例えば心臓病でやってきた患者さんがこんなこと↓も言い始めたとします。

 

  • 「実は骨粗しょう症もあります」
  • 「最近血糖値が高くて…」
  • 「昔から曜息持ちです」
  • 「胃潰瘍があります」

 

このように複数の症状を訴えた場合、それぞれの症状にマッチした薬を処方します。

 

しかし、既に書いているように1つの症状に対して薬は2〜3種類出すので、トータルでこの患者さんは10〜15種類くらいの薬を飲むことになります。

 

恐らく医者自身も「ちょっと多いかなぁ…」と思っているはずですが、ハンドブックに沿った対応をするとそのくらいの薬は出さざるを得ないわけです。

 

つまり、複数の持病を抱えている患者さんに対しては総合的な判断がなされていない現状があるわけです。

 

それに高齢の患者さんになれば大抵の人が複数の病気を抱えているのが普通です。

 

となると、高齢者には次から次へと薬が渡されることになります。

 

こうして病院を訪れた患者は薬を減らすどころか、むしろ薬漬け医療を促進するようなことが行われているということです。

 

日本の医療システムの問題点

現在、1人の患者を総合的に診断する医療システムはありません。

 

そのため現在の医者1人1人が専門分野に特化する医療体制がこのまま続くと、薬を大量消費する医療構造は今後ますます加速していくでしょう。

 

そして、迎えつつあるのが2025年です。

 

この年は戦後のベビーブーマーの人たちがこぞって75歳を超え、4人に1人が75歳以上の後期高齢者になるからです。

 

その多くが薬漬けになるとしたら……2025年と言えば、あとわずか7年です。

 

それまでに現在の公 費負担医療制度も公費も持たないかもしれません。

 

しかし、病気の人がいる限り薬というのは存在し続けます。そして高齢になればなるほど薬の世話になる確率は高くなります。

 

自分が高齢になって複数の病気を抱えたとき、 大量の薬をもらって喜ぶ人はいるでしょうか?

 

きっと医者自身も薬をもらう立場になったら、やはりこう思うはずです。

 

「こんなにたくさんの薬を飲んで大丈夫だろうか?」と。

 

 

日本の薬局はコンビニより多い!

日本は薬局大国だと言われています。

 

たしかに、日本全国の薬局・薬店の数は毎年増え続けて2014年3月の時点で8万軒を超えています。

 

特に、医師の処方等に基づいて薬を調合する調剤薬局が増加しています。

 

私たちがあちこちに店を構えていると思っているコンビニでさえ、全国に約5万店と言われています。

 

それと比較するとどれだけ薬局やドラッグストアが多いか想像できると思います。

 

ただ、日本が薬大国と言われる一番の理由はそれだけではありません。

 

日本の医療費は40兆円!

日本が薬大国と言われる本当の理由、それは医療費に占める薬剤費の割合が大きいからでしょう。

 

2014年度に病気やケガの治療で全国の医療機関に支払われた医療費は40兆円を登りました。

 

そのなかで医科向けの薬剤費……つまり医者が処方した薬の費用は約7兆円にも及びます。

 

また、医療費に占める薬剤費の国際比較を1995年のデータで見ると、2位のフランスが19%なのに対して、日本は31%と、ダントツに多くなっています。

 

20年ほど前の比較データですが、おそらく今でもそんなに変わっていないでしょう。

 

海外の薬の事情

もちろん、日本と欧米では医療の事情が違っています。

 

たとえばアメリカでは日本と違って公的な保険制度がなく、健康保険への加入義務もありません。

 

また、民間の保険会社と契約するとしても料金が非常に高額なため、保険に入っていない人が多いのです。

 

そういう事情から、アメリカ人はよほどのことがない限りは医者には行かず、ドラッグ ストアに行って自分で薬を買って治そうとするわけです。それが一般的です。

 

ヨーロッパに目を向けると、イギリスやイタリアのように医療費が無料の国や、あるいはスイスのように自己負担率が非常に低く設定されている国が多いのですが、その代わり 病院の予約を取るのが大変で、緊急性が低い病状の場合は半年間も待たされることがあります。

 

ですから、ほとんどの人は風邪を引いても医者に行かず、ドラッグストアで薬を買います。

 

ところが日本の場合は、ドラッグストアで風邪薬を買って飲む人よりも病院に行って医者に処方してもらった薬を飲む人のほうが欧米に比べて圧倒的に多いのです。

 

もちろん 日本では診療は無料ではありませんが、世界的に見てもわりと低料金で受診することができ、しかも半年も待たされるようなこともありません。

 

ようするにアメリカやヨーロッパと比べて医者の垣根が低いんですね。

 

低料金で受診できるのは健康保険によってカバーされている部分が多いからですが、医者の診療報酬が低いことも低い受診料を支えていると考えていいと思います。

 

実際問題として、アメリカなどに比べても日本の医者の診療報酬は格段に低いというデータがあります。

 

基本的に「診察料+検査・治療+処方等料=診療報酬」となりますが、再診だけして治療もせず薬も出さなければ、報酬として医者が手にする金額は600円程度。

 

聴診器を当てたりノドを診たりしてもせいぜい1000円とか2000円ぐらいのものです。

 

以前は薬を多く出すことで医者の報酬も増えたわけですが、いまは医者は処方等を書くだけで、薬は調剤薬局で買うシステムになっています。

 

薬代から仕入れ価格を引いた差額分の利益、つまり薬価差益は医者ではなく薬局のオーナーの懐に入るわけです。

 

日本の開業医の稼ぎ方

日本の開業医はどうやって稼いでいるかというと、薄利多売形式で1時間に10人もの患者さんを診る人も多いわけですが、いろいろな検査を行って収益を上げている人もいます。

 

たとえば血液検査で患者さんが1500円払ったとします。3割負担だとすれば、もとの検査料金は5000円ということになります。

 

その5000円から検査センターで調べてもらう費用が2000円だとすれば、残りの3000円が医者の利益になるわけです。

 

このようにして医者は検査で得た利益をナースの給料や診療所の家賃などに充てたりするわけです。

 

さて、ここで例えばお年寄りの患者さんに用心のために毎月1回血液検査をするとしたらどうでしょう?

 

お年寄りというのは大抵どこか悪いところが見つかるものなので 「コレステロールが高いから、お薬を出しましょう」といった形で処方する薬が雪だるま式に増えていくことになるわけです。

 

こうして、薬の消費量が増えそれに比例して薬局の数も増えていくのです。

 

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